素敵な本を2冊紹介したいと思います。
「戦わない経営」と「ビーサン屋げんべい物語」の2冊です。
いわゆる経営指南書は,それこそ星の数ほどたくさんあって,
本屋へ行けば,山のように積まれています。
そのほとんどは,
「わたしはこんな苦労をして,成功した」とか
「成功したければ,こんな努力をしなさい」とかいう内容のようです。
(「ようです」というのは,そういう本をあまり読まないので,断定できないからです)
いずれにしても,そこに書かれていることは,頭では理解できてもココロに響いてきません(ぼくのココロには)。
それって,たくさんたくさんたくさん出版される,いわゆる会計本の有り様に似ている気がしています。
頭では理解できても(理解できたと思っても),スッとココロに入ってこないので,読み終わるとパッと忘れてしまう,その有り様に,です。
「〜を暗記する」を英語では「learn 〜 by heart」というように,ココロに響かないものは身につかないのです。
すこし逸れてしまいました。
「戦わない経営」は,とても文字数が少ない本です。
見開きの半分は,キーワード。
もう半分は,そのキーワードにつながる,著者の想い。
たとえば,こんなふうに。
小さな会社が 簡単に 一番になれるコツ
(36ページ)
小さな会社が一番になるのは,そんなに難しくない。
コツは,二つある。
まず,ポジションを限りなく小さくすること。
(中略)
もう一つのコツは,
自分が一番だと宣言すること。
(後略)
(37ページ)
総ページ数123ページ。
読み切るのに30分もかからないくらい。
なのに,ココロの奥深くまで染みこんだ余韻は,ずっと消えないで響き続けているのです。
実は,この「戦わない経営」は,春先(奥付を見ると「第1版」だったので,4月頃)に読んだんですが,昨日,「ビーサン屋げんべい物語」を読んだら,とてもココロに響いたので,併せてここに書きたいと思ったのでした。
「ビーサン屋げんべい物語」は,神奈川県の葉山の「ビーサン屋」つまり,「ビーチサンダル屋」さんのご主人が書いた,ビーチサンダルで世界のオンリーワンを目指している会社のおはなしです。
ページ数は95ページ。
この本も,文字数は少なくて,初めて手に取ったときは,素敵な写真がとても印象的でした。
ビーチサンダルでオンリーワン。
これってまさしく,「小さな会社が一番になるコツ」を実践していると思いました。
そして,そのリズム感がとても素敵なのです。
ビーチサンダルなんて冬には売れない,と決めつけるのではなくて,たとえば北半球が冬でも南半球なら夏だ,と想像力を飛躍させたり,
よく売れる色(黒,白,茶)のビーサンだけでなくて,あまり売れなくても赤,ピンク,オレンジみたいな色も揃えておくのは,効率性よりもお客さんに喜んでもらうためだったり。
どちらの著者も経営者ですが,
ひとことで言うと,「戦ってない」。
それは,頑張っていないとか努力していないという意味ではなくて,
格闘していない。だれかを倒そうとしていない。
ゼロサムゲームのパイを全部奪ってやろうとしていない。
分け合えば余り奪い合えば足らぬ
あいだみつをのそんな言葉を思います。
ビジネスは不戦勝でいいんだ
「戦わない経営」(27ページ)
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