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日経ビジネスのある生活

うちの奥さんが,日経ビジネスの年間定期購読に申し込んだ。

先日,第1号が送られてきて,
稲盛和夫氏(京セラ 名誉会長)のインタビューを読んだ。

その中の一節
(日本企業はまだ不景気に対する抵抗力が弱いということか,という問いかけに対して)

10%の利益率があれば,不況で売上高が30%減っても利益は70%残るから,赤字にならなくて済みます。
でも,日本では大半の企業が数%の低い利益率のままでひょろひょろと生き延びてきました。この後,また景気が低迷するようなことがあれば,すぐにまた赤字に転落してしまうでしょう。
(日経ビジネス特別編集版ニッポンのものづくり p.80)

この
「10%の利益率があれば,不況で売上高が30%減っても利益は70%残る」
という部分,直感的には「?」だったので,計算してみた。

利益率が10%ということは,
(y:利益)=(x:売上)* 0.1

売上高が30%減る(x → x’)ということは,
x’ = x * (1-0.3) = 0.7x

このとき利益(y’)は,
y’ = 0.1x’ = 0.1*0.7x = 0.07x

ここで
y = 0.1x つまり x = 10y だから

y’ = 0.07x = 0.7y

売上高が30%減少した場合の利益(y’)は,当初の利益(y)の70%ということ。

でも実は,こんな計算にはそれほど意味はない。
なぜなら,稲盛氏の言うことは,単にこういうことに過ぎないからだ。

利益率が一定であれば,売上高と利益の減少割合は同じである

つまり,
利益が70%残るというのは,利益が30%減るということで,
利益率が同じなら,不況で売上高が
30%減れば,利益も30%減る。

もちろん,稲盛氏は詭弁を弄しているわけではなく,
日本企業の多くが利益率の改善を図る必要があると言いたいのだと思う。
それにしても例が適切ではないなあ,とも。
問題は利益率ではなくて,その中身にあると思うから。

たとえば,利益率10%が
(1)変動費率90%
によるのか,
(2)固定費率90%
によるのかではまったく違う。

(1)の場合なら,原価は売上に比例するので利益率が一定なら云々ということになるけれども,
(2)の場合なら,売上に対する原価の割合(原価率)は売上が減少することで逆に高くなるから,利益率は低くなる。

不況への抵抗力が問題というなら,稲盛氏が指摘するような低い利益率ではなく(あるいは,それだけではなく),
売上の増減によって手痛い影響を受けるほどに,企業のコスト構造が硬直化(固定費化)していることなんじゃないだろうか。

そう考えると,まさにコスト構造のアメーバ化が必要なのか!
と,日経ビジネスのある土曜日に思ったのでした。
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f(x)=ax のとき
f((1-b)x)=(1-b)f(x)
ただしa,bは有理数
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“アメーバ経営ひとりひとりの社員が主役” (稲盛 和夫)

Filed under: Accounting

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